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ローマ編/海外サッカー入門向けに強豪クラブベスト20チームの戦術と有名選手を紹介してみる Part 13

13位/AS ローマ(Associazione Sportiva Roma)
所属:セリエA 本拠地: イタリア・ローマ 監督: ディ・フランチェスコ

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オオカミのエンブレムは古代ローマ帝国の建国神話、ロムルス・レムス兄弟の逸話に由来する。かつては中田英寿も在籍して活躍した。

昨シーズンは40歳のレジェンド・トッティが「今年限り」と現役引退を表明。なんとか優勝してトッティスクデットを掲げさせたいローマだったが、またもやユーベが立ちふさがり、勝ち点4差で2位に終わった。

それでもチームは最後まで優勝争いを繰り広げ、クラブ史上最多勝ち点87、史上最多ゴール数90得点を記録。ASローマ史上に残るシーズンとなった。

基本的にローマは攻撃を重視するチームだ。「カテナツィオ」を掲げて守備に全精力を注ぐ"セリエ的"なチームは年々減り、ローマやナポリのような攻撃的なチームがたくさん出てきているのが近年のセリエの潮流。
それでもチーム全体としての組織戦術をどのイタリアのチームも持っており、「こうなった時はこう動く」という細かい決まりごとが浸透していないチームは勝てないのがセリエだ。

ローマの戦術としては、とにかく速攻を重視。そして「トップ下・もしくは高めのインサイドハーフにナインゴラン」、これがローマの肝となる。

戦術ナインゴラン。トップ下にテクニカルなアタッカーではなく、フィジカルと機動力に優れた「当たり屋」MFのナインゴランを置く。
ナインゴランは身体の強さを生かして激しく相手にぶつかり、DFラインを押し潰して前線に飛び出すプレーが得意。

最前線にはセリエ得点王のジェコが破壊的な攻撃力を携えて控えており、両翼にはスピードに優れた陸上選手系ウイングが「位置についてヨーイ」の体制で飛び出しの笛を待っているだけに、
ナインゴランみたいな奴がトップ下を元気に走り回ってるのは相手DFからしたら恐怖でしかない。

ローマの守備とは攻撃。
守備のプライオリティは「攻撃にいかにうまく繋げるか」というトランジションの意識からきている。
奪われたら、その場で素早く奪い返す。守からへ攻へ転じるテンポの向上が近年のローマ躍進の秘密だ。
攻撃時のコンパクトな4-3のライン形成とチーム全員のトランジションへの強い意識。やられてる最中にやり返し方を考えるヤンキー思考。常に相手を殴る体勢で90分間ゲームをやるのがローマというチームだ。


2016-17シーズン
https://youtu.be/1dzNW8LVZSs

今季の基本フォーメーション4-3-3

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<有名選手>

 

ラジャ・ナインゴラン/ベルギー代表
MF トップ下 インサイドハーフ セントラル

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世界でも屈指の「当たり屋」。暴走ダンプはフィールド場を縦横無尽に走り回り、テクニックに優れるMFに仕事をさせず、DFラインを轢き殺して、ゴール前に味方が突っ込んでくるスペースをポッカリと空ける。

つねにポジションを移動させるため、ただトップ下にいるのではなく、いまプレスを掛けるべき相手は誰かを判断して中央にもサイドにも移動する。

得点の基本はゴール前への飛び出しからのものだが、世界屈指の強烈なミドルも持ち合わせており、離れた場所からでもゴールをこじ開けることができる。

タックルや「潰し」に優れているため、守備力も抜群で、オールラウンドにフィールドを走り回る万能MF。

 

 

エディン・ジェコボスニア・ヘルツェゴビナ代表
FW センターフォワード

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昨季圧巻の29ゴールとキャリアハイを達成し、セリエA得点王に。今季も6試合7得点と爆発中の、現在世界屈指のストライカーだ。

フィジカルを生かして相手を寄せ付けず、悠々とした優雅な動きから、無慈悲なシュートをブチ込む。

193センチの長身で、空中戦に滅法強く、ゴールまで競り勝てる一方、高い献身性を持ち、積極的に中盤まで降りてきて、後方からの組み立てに加わる。
最終ラインの選手がボールを持つと、中盤まで降りてスペース(パスコース)を生み出す。そしてサイドを走るペロッティやエルシャラウィに縦パスを送る。

スピードはないが、サイドのアタッカーにボールを運ぶ役割を担わせ、攻撃面ではゴール前からのシュートに専念することでポテンシャルが開花し、リーグ最強の破壊力を炸裂させた。

 

 


ダニエレ・デ・ロッシ/イタリア代表
MF ボランチ

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ローマのアンカー(中盤の一番後ろにいるMF)にドッシリと構える。

相手の攻撃をディフェンスラインの一歩前で見張り、抜け道をついて突破してきた相手の攻撃を摘み取る役割だ。センターバックの2人を相手フォワードに張り付かせることで、ボールを奪うとデ・ロッシを経由して即座に攻撃にスイッチが切り替えられる。

センターバック並みの守備力を持ちながら、いまだ衰えぬ豊富な運動量で中盤を走り回るダイナモとして活躍。攻撃参加や、前線へのキラーパスも出せる。
トッティ無きローマのリーダーとしてチームをまとめあげている。