W杯出場国32チームが出揃ったので強さ順にランクづけして戦術・フォーメーション・注目選手等を紹介／26位 韓国🇰🇷
26位／韓国代表（アジアの虎、아시아의 호랑이）
FIFAランク62位、9大会連続10回目、W杯最高成績4位（02年）
監督：シン・テヨン
朝鮮は1392年に李成桂によって都を漢城（ソウル）にして立てられ、1910年まで存続した。明を宗主国として属国という立場で安定した政治が行われたが、16世紀に豊臣秀吉の侵略を受ける。明の援軍によりこれを退けるも、ついで17世紀に満州に興った女真の太宗(ホンタイジ)に侵攻を受け、これに屈して清の属国となる。
近代には日清戦争に勝利した日本が清から朝鮮を独立させ、それに介入したロシアと日本の勢力争いを経て日本の植民地となった。
WW2後、冷戦の米ソ対立が半島に持ち込まれ、48年に朝鮮は分断された。50年ついに朝鮮戦争の幕は落とされ、同じ民族同士で殺しあう事態となる。一時、北朝鮮軍が釜山にまで迫り韓国軍は危機に陥るも、マッカーサー率いる国連軍の上陸で持ち直し、53年に北緯38°線を軍事境界線として韓国と北朝鮮の間で休戦協定が結ばれる。
2017年現在もひきつづき休戦中。
W杯出場10回はアジアで最多。古くからアジアの盟主として君臨し、02年のW杯ではスペイン、イタリアなどを蹴り飛ばしてベスト4の偉業を達成した。
韓国サッカーは伝統的にキック・アンド・ラッシュで、中盤でじっくり組み立てることよりもどんどん前線の選手にボールを送り込むことを優先する。
前線においても華麗なパスワークで敵を翻弄というより、ドリブルなど個の力で勝負を仕掛けていく。
豊富な運動量で、球際に強く、ボールを保持する相手に対してはラフプレーでガンガン当たりにいく。
しかし、W杯目前にして守備が崩壊気味。W杯予選での苦戦や親善試合の敗北続きに「ディフェンスは自動ドアのように道を開け、選手たちの集中力は飲酒運転レベルだった」と国内マスコミから痛烈な批判を受けた。
“ソバンス（消防手＝火消し役）”として新たに就任したシン・テヨン監督だが、この土壇場をなんとか持ちこたえることは出来るか。11月のコロンビアとの親善試合に2-0で勝利と、調子は上向いてきている。
■基本フォーメーション4-4-2
■注目選手
▼ソン・フンミン
所属：トッテナム・ホットスパーFC（英）
FW ウイング
韓国サッカー史上最高、かつ、現アジア最強選手。
一番の持ち味である豪快なミドルシュートはヨーロッパの一流GKでも防ぎ切ることができない威力。
また、そこに至るまでのパワフルなドリブル突破も迫力があり、縦へのスピード、横への一瞬のカットインと縦横無尽にすばやくボールを動かせる。代表では未だ決定的な仕事ができていないだけに、W杯での躍動に期待したい。
