リバプール編/海外サッカー入門向けに強豪クラブベスト20チームの戦術と有名選手を紹介してみる Part.18
18位/リバプールFC(Liverpool Football Club)
所属:プレミアリーグ 本拠地:英国・リバプール 監督:ユルゲン・クロップ
1892年創設と世界で最も古いクラブチームの一つ。英国リーグ優勝回数がマンUに次いで歴代2位。かつてはイングランドのチームといえばリバプールで、CC・CL合わせてヨーロッパ制覇を5度成し遂げている(バイエルンと同回数)。You'll never walk alone(オマエは一人じゃないぜ)とかいうアツイ歌も持っている。
まあ2005年に大逆転の末ミランを破ってCL制覇して以降、ここ10年くらいヨーロッパの舞台では低迷気味だが、それでもフェルナンドトーレスの獲得(2009)やスアレスのブレイク(2013)など定期的に復活の予感を感じさせてくれるエンタメ性がある。
ジェラード引退(2015)以降の闇は深いが、ドルトムントで監督やってたクロップを招聘して復調の兆し。
今季はサラーとマネの通称サラ金コンビに期待大だ。
クロップ監督の代名詞が「ゲーゲンプレッシング」っていう戦術で、相手ボールになったときに引いて守備陣形をしっかり立て直すのではなく、
速攻前線から攻撃的で激しいハイプレスを行い、ボールをすぐに奪い返してカウンターを掛けるという「走・走・走」のサッカーを繰り出す。
これやりたいがために「あえて相手にボールを渡す」なんて事もする。とにかく無茶にでも前線にボールを送り(当然無茶なパスは相手DFにすぐカットされる、)相手ボールになったところでハイプレスを仕掛けてゴール前でボールを奪い、チャンスへと転換する。
はじめから奪われる前提(ミスしてOK)だからこそ、ガンガン攻めるメンタルが育つ。一時期のバルサみたいなパスサッカー(できるだけ相手にボールを取られることなく自分達でボールを保持する、ミスはダメ) とはメンタリティが真逆なので、観てる側からしたらかなり面白い。
選手を走らせるサッカー過ぎて問題点も多くある。①走り疲れた年明けからかならずチームが失速する。②プレイヤーの故障率ハンパない。
クロップはこの辺なんとかしような。
■リバプール 2016-17
https://youtu.be/hXC1iOAYJHU
■今季の基本フォーメーション4-1-4-1
<有名選手>
◆フィリペ・コウチーニョ/ブラジル代表
MF サイドアタッカー
南米サッカーの全てを体現したようなプレイヤー。フットサル的なボールタッチの細かさ・繊細さ・足裏の使い方。
緩急を使うプレーが上手く、狭いエリアを俊敏に小回りを利かせてひょいひょいスルスルと突破していく。
バルセロナがめっちゃ狙ってる。まあプレミアでもドリブルは1,2を争うウマさだし。
◆モハメド・サラー/エジプト代表
FW ウイング
セリエで無双してた爆速ドリブラー。今季ローマから加入。とにかく超圧倒的なスピードとドリブル技術だけでブッチぎるタイプ。マジで滅茶苦茶な突破力。セリエではこいつ一人で守備戦術の概念破壊してた。今季獲ったけどクロップのサッカーに合いすぎてて怖い。
◆サディオ・マネ/セネガル代表
FW ウイング
こっちも超快速系ウイング。裏への抜け出し、圧倒的なスピード、サイド突破。クロップが求めたウイングの
完成形がここにある。
セネガルの貧民街で砂ボコリ被りながらボロボロの服と靴でストリートサッカーに興じてた少年は、いまや世界的スターとなった。