マンU編/海外サッカー入門向けに強豪クラブベスト20の戦術と有名選手を紹介してみる Part 15
15位/マンチェスター・ユナイテッドFC(Manchester United Football Club)
所属:プレミアリーグ 本拠地:英国・ロンドン 監督:ジョゼモウリーニョ
“赤い悪魔”の呼び名を持つ通称「マンU」。偉大なるファーガソン監督の引退(2013)を機に、世界に名を轟かせたプレミアリーグNo.1チームは低迷。
名将モウリーニョ監督のもと復権に力を注いでいるが、「カネにモノを言わせて他チームで活躍した大物選手を自分のチームに合うかどうか考慮せずに引っこ抜きまくる」という補強方針のせいで一向にチームとしてまとまる気配がない。
昨季は怪物イブラヒモビッチをトップに据え、そのデッカい電柱にひたすらボールを放り込みつつ、こぼれ球をムヒタリアンやマタが押し込んだり、相手の守備をイマイチ崩せないときは遠いとこからとりあえずミドルシュートをブチ込んでいくというマッチョなクソサッカーを展開。
ユナイテッドといえば英国フットボールの典型だった。ファーガソン時代からチーム一丸となってとにかく守りを堅くし、足の速いウイングがサイド攻撃を仕掛け、前線が個人技を炸裂させて点を取るという大味でプレミアらしいラグビーサッカーで有名なチームだったが、
ルーニーの劣化で中盤と前線を繋ぐギアを失い、中盤を支えた功労者・スコールズのエンジンをなくしたマンUはファーガソンによって完成させられたラグビー戦術をもはや再現することはできず、空回りするパワープレイだけに特化するようになる。
今季、新たなセンターフォワードとして脳筋ストライカーのルカクを獲得し、中盤にガチムチプレイヤーのマティッチを据える。2017年、ついに全ラグビーファンが待ち望んだ完璧な脳筋布陣が完成した。
■2016-2017のマンU
https://youtu.be/qd-WblDs-Ps
■今季の基本フォーメーション4-2-3-1
<有名選手>
一言で言えば “フィジカルとテクニックの融合”。
アフリカ系特有のゴリゴリ身体能力と、フランスで磨き上げられた柔らかいテクニックの融合。ヴィエラとマケレレをミックスしたかのようなプレイヤー。
現在、趣味のバスケのしすぎで体を痛めて離脱中だが、今シーズンは、中盤でコンビを組むマティッチが守備を支えることで、後ろを気にせずダイナミックに前へ前へと進むプレーが大迫力で楽しかっただけに、早く戻って来てほしい。
昨季25得点、今季も大爆発中の身長193センチ体重100キロの脳筋ガチムチゴリラ。
このフィジカルにスピードを兼ね備えているため、相手DFからすれば非常に厄介な存在。一度前に飛び出されるとゴツい腕とデカイ体に押さえられ、そのままゴールを許す他ない。
◆ヘンリク・ムヒタリアン/アルメニア代表
MF サイドアタッカー
ドルトムントで15-16シーズンに公式戦52試合で23ゴール・32アシストを記録し、鳴り物入りでマンUに加入したカウンター特化アタッカー。パスも得意だが特に得点力に定評があり、重心が低く(=取られにくい)キレのあるドリブルを仕掛け、クッソ強烈なシュートをゴールに突きさす。