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オンナはなぜ男とのセックスを渋るのか。 〜すべての男たちにとって永遠にして最大の謎に迫る〜


「オンナはなぜ男とのセックスを渋るのか」

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きっと人間文明4000年の長きに渡って、すべての男にとって最大の疑問の1つだろう。

 

女は、なぜヤラセてくれないのか?

 

べつに失うものないじゃん?

 

その謎を解決するために今回我々はアマゾンの奥地よりも蔦が複雑に入り組み生い茂る、女のキモチのジャングルの深奥に向かうことにしよう・・

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男は、女とは違う。99%の男は毎晩女とのセックスを想像して狂ったようにシコっているし、口先のタテマエで彼がどう言うかは別として、実際にナオンにベッドに誘われたら、シてしまう男が大半だろう。 

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もちろん、よほど異性として魅力を感じない(≒勃起しない)相手、社内関係などバレた時のリピュテーションリスクが高い相手である場合や、付き合っている彼女に猛コミットしていて恋の病に疾患中、などなど断るパターン*も多くあろうが、

(*加筆 注 しかしその場合も断った理由としては「理性が働いたから」ではなく本能的なドライバーによる可能性は高い、一つ目は生殖メリットが低いから、二つ目は群れの他のオスやメスとのコンフリクトを避けたいから、三つ目は一人をしっかり捕まえて見張っておくことで托卵を回避したいから…とそれぞれ進化生物学的には説明がつく)

 

しかしそれでも、家に帰るとベッドの上に裸のナオンが腰掛けていた、向こうから誘ってくる、誰かにバレるリスクも無いし、なんらかのトラップでも無いという状況を想定すると、セックスを断る男はなかなか少ないだろう。

 

男はチョロいのだ。

 

どんなイケメンだろうと、女がちょっと勇気を出してそれなりの行動を起こせば、カンタンに陥落するし、セックスできる。非モテなら尚更だ。

(ゆえにヤリチンとヤリマンの価値には大きな差がある、なろうと思えば誰でもなれるのがイケメン食いのヤリマンで、なろうと思ってもなれないのが可愛い子を食いまくるヤリチンだ、と俺の知り合いの遊び人はアツく訴えている)

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では女は?
前述したのと同じ状況をセッティングしたとして、ヤるかヤらないかと問えば、Yesと答える女の数は、男とうってかわって極めて少ないだろう。

 

これはなんらかの合理的思考の結果というよりは、オンナの本能的/反射的な拒否だから、男がなんで?なんで?としつこく聞いても、女がたどたどしく上げる答えの中にその拒絶の理由の本質を突いたものはほぼ無いだろう。「生理的に無理」のわけを言述することは難しい。

 

すべては本能に帰結する。

 

恋愛とセックスにおいては特にだ。

脳をスキャンしてみると、人間が恋愛感情をもよおした時に反応する脳の部分は、言葉や思考を司るために独自に発達した知性的で文化的な「人間ならでは」の脳の部分ではなく、喉の渇きや空腹を司るようないわゆる爬虫類脳腹側被蓋野なのだ。

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恋に落ちると、この爬虫類脳から快楽物質のドーパミンが分泌され、麻薬を接種した際と同じような反応をする。

 

つまり、ヒトがする恋愛という営みも、「生物学」の範疇におさまる、オスとメスのカップリング行動に過ぎない。人間の恋愛は本来、文学や社会学のカテゴリではなく、生物学の文脈で語られるべきものなのだ。

 

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人間の恋愛行動、それは「次世代にジブンのタネを残す」という、れっきとした遺伝子戦略に基づく、哺乳類の生理的繁殖行動。

*ここで思考停止して、「何言ってんだコイツ、人間は動物とは違うだろ笑」とツッこむのがパンピーの俗識なんだけど、はっきり言おう、それは違う、人間は動物だ。

 

たとえば、「類人猿/apes」と聞くと「人類の祖先」みたいに認識してる人が多いが、違う。ヒトも類人猿だ。動物。

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ではここで「ヒトの恋愛行動」を解き明かすカギになる、全ての大前提を踏まえておこう。 

 

「生物」の正体とは、

“Vehicle For Genes

(遺伝子の乗り物)”である。

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「は?乗り物? 生物って、オレも?」

ーー その通り。

 

生物は「遺伝子(Genes)の乗りもの」、つまり我々の身体のハンドルを真に握っているのは我々ではない。

 

以前の定説では、生物は自分の個体情報を「遺伝子という記録媒体」に書き写して(つまりUSBのように)、親から子へと渡しているのだと考えられていた。

 

しかし実際は、遺伝子こそが「個体」として(正確には約2万2千個の集合体=ゲノムだが)完全に独立していて、寄生虫のように我々の身体を宿にして棲みついているということ。

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*イメージ、デメニギス

 

詳しくは、1976年に刊行され世界中の学者を震撼させた名著利己的な遺伝子/ The Selfish Gene』を読んでほしい。著者はオックスフォード大で教授を務めるリチャードドーキンス博士。生物学・遺伝子学界の揺るぎない権威だ。

 

“ 生物個体が大いに重要な機能的単位であるのははっきりしており、今こそ、その役割とは何なのかを厳密に確定する必要がある。生物体が自己複製子でないとすると、それは一体何だろうか?自己複製子にとっての共同のビークル(乗り物)であるというのがその答えだ。”

──リチャード・ドーキンス

 

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*ドーキンスによって、ダーウィンの「生物は種の保存のために動く」という考えは否定、もしくは大きく修正された。連綿と生き続けるのは遺伝子であり、種とか生物個体ではない。

*『利己的な遺伝子』は、東大・京大の教授陣が選ぶ “新入生が読むべき名著”のリストのなかに必ず入っているような本で、“ヒトの行動のすべてを生物学の範疇で捉える”という新たな思考次元を我々にもたらしてくれる。

 

この革命的な書籍が出版された当時、イギリスの「Nature」やアメリカの「Science」といった著名な科学雑誌は“利己的な遺伝子”の話題で持ちきりだった。

“われわれの身体は、われわれ以外の他の誰かのものだったのか? ”

全世界の学者が震え上がった。もしそうならば、すべての学問の前提が根本からひっくり返るかもしれない。
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(*刊行から40年かけてドーキンスの主張を世界はゆっくりと受け入れてきたが、あまりにショッキングなものなので、21世紀になっても多くの学問でこのことは咀嚼の最中にある。しかしいまだに、“生物はビークル(乗り物)である”というドーキンスの理論を否定する有効な反論は出てこない。これが事実だ。)

 

かつて人間は、自分の身体の所有権を完全に握っていると思っていた。

 

だが違った。

この身体は別のやつの持ち物だった。

 

生物とは、遺伝子が行動を起こすための媒体。コクピットに遺伝子という操縦士が乗り込んでいるアバター

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遺伝子の目標は、“じぶんが生きつづけること”。そのために遺伝子は生物のカラダに乗り込んで命令して、遺伝子生存戦略を遂行させようとする。

 

その最大にして最高の命令こそが、

異性獲得&生殖なのだ。

 

だから生物は、生殖行為によって、遺伝子サマを後世に残そうとする。

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生物個体は「(自分の体の中の)遺伝子が生存すること」を目的 *注 にして行動する、つまり個体同士で、遺伝子 vs 遺伝子の生存競争が行われている。

 

ヒトという種族が、全体として協力して、何か大きな目標(種の存続 etc )のために動いていくワケではない。そういう形になっているとしたら、それはあくまで結果であり、個として、種としてそれを目指してきたわけではない。

 

たとえば「子ども」とは、遺伝子にとっての“新しいビークル(乗り物)”である。生物が子供を作れば、その中に遺伝子は移動(移住)する。

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遺伝子にとって生物の繁殖とは、旧車から新車に乗り換えるみたいなものなのだ。だから、遺伝子的には子供の方が優先度が高い。そっちの方が新車だし、廃車になるまでまだまだ長く乗れるからだ。

 

親が子供を育てるために多大なコストを支払うのは、「俺たちの新しいクルマ、ずっと乗れるようにちゃんと整備しろよ」と、遺伝子が生物に命令を下すからなのだ。

 

そして、ドーキンスのいう通りに、生物がただの「遺伝子の容れ物になるロボット」だと解釈し、行動主体を遺伝子にして捉え直すなら、「親が子を守る」という行動は「遺伝子が自分を守る」ということであり、それは単なる自己保存(=保身)に過ぎない。

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(母親が子供に注ぐ愛情が利他的(for someone)なものではなく利己的(selfish)な根源に由来するとすれば、道徳的な議論を巻き起こすのは当然かもしれない。──"「母の無償の愛」は「エゴ」だったのか?")

 

 

* 注意ここでいう「目的」とは「向かうであろう方向性」のことだ。

──生物学は合目的的に語られるべきではないし、このことを目ざとく批判する人もいる(過去の“優生学”などが招いた破滅的な歴史の反省とそのタブー道徳から)。

たしかに「目的」という言葉をつかうと、まるで遺伝子が生きていて、なにかを目指して意志的に行動する存在であるかのような誤解を与えるかもしれない。──正確にはそれは間違いだ。遺伝子は目的など持たないし、単なる"プログラム"に過ぎない。

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けれども、ヒトの「概念理解」とは根本的に、脳内においてあるメタファー (喩え) の枠組みを用いて思考することで構造上可能になっているものなのだ、という現実的な指摘も加えておきたい。これを認知言語学の用語で脳の"概念メタファー"理論という。

 

Wikipediaより『概念メタファー』

> 人の感情から、「地位」などの社会的概念、そしてさらに「善悪」という抽象概念までもが、「上下」という人間の肉体感覚に根差した単純な概念によって理解されている。これはメタファーが単なる言葉の綾ではなく、我々の認知に深く根差した存在であるからにほかならず、つまり我々はメタファーで考えているのだから、メタファーなしにはこれらの概念を理解する事すらできない。

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ex. 概念メタファー(これは単なる比喩ではない、比喩こそが脳にとっての理解なのだ)

・「楽しいは上へ、悲しいは下へ」(HAPPY IS UP; SAD IS DOWN)

・「良いは上へ、悪いは下へ」(GOOD IS UP; BAD IS DOWN)

・「死とは旅立ち」(DEATH IS DEPARTURE)

・「議論とは 戦争 / 旅 / 容器 / 建物」(ARGUMENT IS  1. WAR / 2. JOURNEY /3. COUNTAINER / 4. BUILDING)

: 1. 相手の議論を立脚点(陣地)を攻略する、勝つための戦略を立てる、味方と敵に分かれている、戦線を敷く場所を考える/ 2. 議論の出発点を決める、焦らず一歩一歩すすめる、目指すべきゴール=結論がある / 3. 議論の中核、あいつの議論には穴がある、この議論には内容がない / 4. 君の議論には土台がない、この議論はぐらついている、議論の組み立ては堅い or 崩壊した

http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~mogami/metapher94.html

──これに照らして、ヒト思考の特徴:因果律を存分に理解に活用できるスタイルで遺伝子のありさまを「目的」的に語ること、メタファーを用いてそれを説明することは、認識上の理解を妨げるものとはいえない。

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───ドーキンスが言うように、「進化」とは未来を夢見たクリエイトではなく、過去の歴史的&結果的な遺産である。

 

われわれ「生物」を設計したものは、その「進化(=過去の無数の失敗から自然淘汰によって直接選ばれてきた「結果」)」というメカニズムに他ならない。

 

われわれの歴史はサルとしての歴史である。そしてその「歴史」こそがいま、われわれのアタマとカラダを作り上げているものだ。

(なぜ、他人の目や他人が考えていることがこんなにも気になるんだろう?なぜ、生きる上でソーシャルネットワークを持ちたがるんだろう?なぜ、共感しあうんだろう?なぜ、ズルするやつが許せないんだろう?なぜ、こんなにも社会的な感情が豊かなんだろう?───すべて霊長類、サルの特徴だ。)

 

ホモ・サピエンスは“知的生命体”を自称するくせに、自分たちの実態についてあまりにモノを知らなさすぎる。「こうであるべきだ」というような理想や妄想に認識を歪まされるでなく、ただ「事実」だけにもとづいて、われわれは自らの正体(=ヒトは動物である)について正しい理解をもつべきだ。

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「進化」というエンジンによってその姿を形作られた生物体は、進歩的未来を切り開く"ため"に誰かにデザインされた作品ではなく、過去の膨大な試行錯誤(トライ&エラー)を経て結果的にそういう風に生き残ってきた、という歴史の産物に過ぎないものだ。


──そういう意味で、ある生物が今そのようにあるのは、たんなる「結果」に過ぎない。

 

しかし、それは完全にランダムにそうなった / 偶然として今そのようにある・・わけじゃなく、そのように変化適応することで過去の膨大な生存競争を切り抜けることに成功し、何世代もの生殖競争に打ち勝ってきた者たちの“栄えある姿”なのだ。

 

たとえば鳥類は「空を飛ぶため」にそのような姿になったわけではないが、過去の歴史において滞空することがたしかに有利であったから、結果的にそういう姿で今、生き延びているわけだ。

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───遺伝子は「生存&繁栄戦略」をもって行動するわけではないし、そんな目的などなにも持っちゃいないが、何億年という自然選択の過程を経て「より生存すること」「より繁栄すること」に失敗した個体は容赦なく淘汰されてきてしまったがために、

 

結果的にいまここで生きのびることに成功しているヒトゲノムたちは総体的に「自身の生存&繁栄戦略を成功させよう (≒目的 ) 」という“傾向性”を強く持っている───という事だ。

 

果てしなく積み上げがなされた“傾向性”とは、もはや高度に戦略的な目的遂行プログラムである。

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✔️重要なこと:生物進化は非-偶然性(non-random process)をもったシステムだ。死に絶えた者、タネを受け継ぐことに失敗した者の遺伝子は後世にまで受け継がれない──という点で、これはすべての者に平等な仕組みではない。

 

進化に目的はないが、生存と生殖に紐ついた容赦のない淘汰のフィルターがたしかに存在するために、何億年という遺伝子生存競争を生き残ってきた者たちはみな、ある種の"傾向性(for〜)"≒ 生物学的プログラムを必然的に備えている。

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“ 我々は、遺伝子として知られる利己的な分子を保存するように盲目的にプログラムされた、機械的な乗り物としての生存機械なのだ。これは、私の心を驚きで満たしてしまう真実である。”
リチャード・ドーキンス

 

 

───すべての生物は遺伝子の意志のようなものに基づいて、遺伝子の生存のために動くようプログラムされているマシーン に過ぎない。

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※ ウィルスはDNA(もしくはRNA)を体内にもち、他の生物の細胞を利用することで自己を複製させることができる微小なバイオ構造体(ナノマシン)だ。図はT4ウィルス。「ウィルスは生物ではない」というアホな話は現代の生物学界ではもはや過去のものになっているし、それどころかいまや「われわれの祖先はウィルスなのでは?」という説(細胞核ウィルス起源説)がかなり有力視されている。───なんにせよ、生命の起源はなんらかのレプリケーター(自己複製子)にあることは間違いないだろう。

 

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われわれ “ヒトゲノム運搬マシーン” は、AIロボットのように「自分のアタマで考える」ことができるし、「自律的に身体を駆動させる」存在ではあるが、これまたAIロボットと同様に、その身体構造はあくまで「設計図」に沿って組み立てられたものに過ぎず、その振る舞いや行動も、おおかたパターンレールの上を沿うものなのだ。

 

──生物が進化というメカニズムによって形成された存在である以上、生物個体のほとんどの身体構造(脳も含めて) 

・「生存に役立つ」

・「生殖競争に役立つ」

のどちらかのためのもの(=機能)として究極的には“デザイン”されているし、生物は種に共通・特有の行動習性 思考習性というものも持っている。

 

──それは 理性を持つ” と言われる、われわれヒト(=ヒトゲノム運搬マシーン)ですら決して例外では無い。*

 

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* だいたい、そもそも「理性」こそが、生存競争&生殖競争の結果、自然淘汰の結果としてヒトに備わった機能だ。

 

これはヒトを「動物」というカテゴリから特別に切り離すものでは全然ない。──「理性」とは遺伝子の生存&生殖競争の結果としてヒトに備わった、まさに“生物学的”で、まったく“動物的”な機能なのだから。

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たとえば、よく"ヒト理性"の一つとしてあげられるものに、

好き放題に異性に手を出してはいけない、それは“悪”である、破廉恥な行為だし、その実行はひどく躊躇われるべきことだ」

という思考フレームがある(これは本能的なものであると脳神経科学の研究から示唆されている A. Damasio, 2013)

 

───遺伝子の繁栄戦略に則って、できうるかぎりの繁殖を目指すはずの「ヒトゲノム運搬マシーン」に、いったいなぜこんなヘンテコな、異性へのアプローチを大きく制限するような思考機能が、進化の結果として備わったんだろう?

 

たとえばこんな質問を投げかけてみよう:

 

・「好き放題に次から次へと多くの異性に手を出すヒト個体」

・「周囲の顔色を伺いながら、保険をかけながら、イケそうな時だけ異性に手を出そうとするヒト個体」

の2タイプの人間が、人類史の過去のある社会的環境においてともに暮らしていたとして、そこで実際に生きのびて(=生存)、子孫を築きやすかった(=生殖) のは2タイプのうち、どちらだろう?

 

もしかして前者タイプのヒト個体は、

群れの誰かほかのヒト個体から攻撃を受けたり、妬んだヒト個体から捏造まがいの“噂”や、“ネガティブな評判”を垂れ流されたり、集団の怒りを招いて追放されたり、処刑されたりすることが、かなり頻繁だったんじゃないだろうか? C.Boehm, 2014

(むろん、殺されたり追放されたり迫害されたらタネを紡ぐことはできない)

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──そういう仮説を立てた上で、検証に向かうのである。

(ins. 人類学者デヴィッド・M・バスの調査によると、現代ヒト社会における殺人事件の約7〜8割が「男性による異性獲得争い or 男女関係のもつれ」が原因で発生している。)

(ins. また、ヒトに備わっている“恥ずかしさ”という感情は、「他者の“不承認”に対する恐れ」という性質の感情である*ことが脳神経科学の研究から判明している。)

 

*「恥ずかしい」と思うとき、人間は社会的な“恐怖”を感じているのだ。俺たちが日頃、「恥ずかしい」と思うのってどんなシーンだろう?その大抵はつまらないことだけど、なぜそんなつまらないことにいちいち “他者の不承認に対する恐れ” を感じなきゃいけないようにヒトは進化してきたんだろう?

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──なぜ、ただ女の子に話しかけるだけのことを「恥ずかしい」と死ぬほど怖れる男がいるんだろう?

「恥ずかしさ」とは「他者の不承認に対する恐怖」の感情だけど、ただキミが女の子に話しかけるってだけのことをいったい誰が「不承認」してくるって言うんだろう?女の子だろうか?それとも・・・

 

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・マジメなおっさんがエロに対して憤るのは、性欲を「怒り」でコントロールしているから──エッチ嫌いの進化論

https://www.fightclubjp.com/entry/2018/07/21/180057

 

動物たちのモラルについてはドゥ・ヴァール先生のTEDから(これがヒト=モラルの原型である)。

 

> ある哲学者の手紙にはこうありました
「サルに公平の感覚があるはずがない。公平さはフランス革命に由来するからだ」(笑)

 

 

 

さて、ムツカシイ話は終わりにして、

恋愛に話を戻そう。

 

遺伝子が生存と繁栄*のために生物に「こうしろ」と出す指令(遺伝子生存のための最適戦略)は、遺伝子が乗り込んだマシンがオスかメスかで大きく異なってくる。

(*繁栄することで遺伝子淘汰の可能性を大きく引き下げる=遺伝子生存につながる)

 

端的にいうと

オスの場合は「数」を求めるゲーム、メスの場合は「質」を求めるゲームとなる。(R.Trivers)

 

生存ゲームに敗れた遺伝子はこの地球上から消え去った。そして数を求めたオスと、質を求めたメスの子孫だけがここまで生き残ってきた。それがわれわれだ。

 


オスの戦略としては、だ。

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デキるだけたくさんのメスに“タネづけ”するとゲームを有利に進めることができる。たくさんのメスが自分の「遺伝子の容れ物」である子どもを孕めば孕むほど、自らの遺伝子の生存可能性・繁栄可能性は上がる。より生存競争に勝ち抜ける。

 

そうやって淘汰を経て生き残ってきた俺たちは、出会ったほとんどの若い女に対してあわよくば「ヤリたい。。」と好意を抱くような体質になっている。(注※ そう思わない男はオナ禁しろ!毎晩精子放出しすぎ、それは生物学上のバグだ)

 

口先でタテマエ的に何を言っていようが、若くて妊娠能力のある女の子*に対してはおおかた「そういう目」で見てしまうのが男の性なのだ。すべての男は隙あらばタネづけしようとする姑息さで、ここまで生存競争を勝ち抜いてきたのだ。

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*1 逆に言えば、完全に妊娠能力が無かったり👧👵、加齢によって妊娠能力が低かったり🙅‍♀️、または何らかのウイルスや菌に感染していると判断したり(肌質など)、「すでに妊娠している」と判断したり(太っている子)すると、オスが発情する率はかなり低くなる。(ポリコレを意識していない不躾な記述だが許してほしい)

 

*2 女の子のくびれに男が興奮するのは、それが他のオスのタネをまだ孕んでいない(=妊娠可能)ということ、ぷりぷりの尻に男が興奮するのは骨盤が広く出産能力が高いということ、ぷりぷりの胸<ヒトが二足歩行を始めてからの尻の代替でもあるが>に興奮するのは全般的に生殖・育児能力が高いということ、顔の美しさに興奮するのは菌やウイルスに耐性があり遺伝子生存力が高い(ルックスと免疫力は大方比例すると調査結果が出ている)ということの、それぞれ証左になるからだ。

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一方、メスの戦略は、「」に重心が置かれる。なぜなら男と違って妊娠リスクがあるからだ。

女がもし、男みたいに、あらゆる異性に興奮するという「拡散的性欲」を持っていたらどうだろう。選択/吟味をすることなく、自分に寄ってきたその辺の男とすぐセックスし、子どもを孕むことになる(遺伝子プログラムにコンドームの想定はない)。

 

男をフルイに掛けないワケだから、当然、無能遺伝子を孕む率が上がる。
オンナは貴重な生殖可能期間を約3〜4年も割いて、無能な遺伝子のために費やさないといけないことになる。
妊娠し子どもを産み育てる回数に限りがある中で、これはメチャクチャ痛い。

 

しかも、頑張って育てたソイツは無能遺伝子ゆえに、異性獲得能力の低い非モテ男に育つ確率がかなり高い。

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子供が非モテに育って一度も女とセックスできずに死ぬと、必死の思いで残そうとした自分の遺伝子もろとも、完全にこの世から消え去ってしまうことになる。生物が生きる意味/目的を繁殖と定義するなら、母親は自分の人生の意義から問われてしまうまでの事態に陥る。

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だから女の子は、「彼女欲しいけどできない・・・(シコシコ)。。もうぼくはダメだ・・(シコシコ)、一生童貞なんだ・・(シコシコ)。。」みたいな無能非モテ男に対してはゴミを見るような目つき(表面上ニコニコしていても内実は雑魚扱い)で露骨に見下すし、

そんな男に万が一アプローチをかけられたものなら全力で回避しなければならないという使命感(その遺伝子を孕んでしまったら自分まで非モテの螺旋に巻き込まれてしまうのだから当然だ、)を抱えている。

 

不必要な場面でやたらと下ネタを言う男を女の子が嫌うのも根元は同じで、セックス不足の欲求不満の非モテ男=全力で回避!という方向に本能で舵をとるからだ。

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では逆に、ヤリチンモテ男の子供👶を孕むことに成功した場合どうなるだろう。

モテ遺伝子を持つ子供(ここではオスと仮定しよう、メスの場合も次世代に種を残すことは容易だろう、)はハツラツ・すくすくと成長し、あっという間に思春期を迎えて、女の子から言い寄られたり自ら狩りに出たりして、たくさんの女の子と関係を持つだろう。

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*『プレイボーイ』創刊者、ヒュー・ヘフナー

 

遺伝子プログラムにコンドームの想定はないので、そのそれぞれが子供を産むことになる。母親の遺伝子は父親のものと一緒になって拡散され、後世に広く遺る。

まさに遺伝子生存戦争の勝ち組だ。生物としてこれに優る喜びはない。

だから女の子はみんな、周りからキャーキャー騒がれている男が好きだし、セックスなんて屁でもないくらいにサクッと獲得できるポテンシャルを持つ男を本能的に求めている。

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*同上

 

 

 

また、「一緒に子供を育ててくれるかどうか」というのもメスが査定するオスの「質」におおいに含まれる要素だ。

二足歩行をはじめたことでヒトは脳を発達させ、メスの骨盤の作りに対して子供の頭のつくりが大きくなりすぎたため、母親の出産は難産化し、頭の小さい未熟な状態で子供が産まれてくるようになった。

 

オスの、母体と子供に対する庇護が無ければ、生存率は著しく低下する。

出産に立ち会い、子供の育児環境を守ってくれる父親の存在は、遺伝子を残す上で大きく有利に働く。

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このため、男との信頼関係が築けるまでオンナはセックスしようとしない。女の子が、「好きだ」「愛している」という言質をとらないかぎり発情しないような脳構造になっているのはこのため。 (というか、好きとか愛してるとか気になる男のそういうキモチの発露に触れた時にむちゃくちゃ興奮するようにできている、少女漫画は女にとってのAVなのだ)

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一度セックスした後もキミの面倒を見る、と言うメッセージが伝わっていないと、「これっきりじゃないかな」「また会えるのかな」と女の子は不安を抱く。

 

これ(ex.付き合わないとしない!、他にもいっぱい女の子いるんでしょ!)はヤリチン最大の難関で、けれどもここをどう乗り切るかに焦点を合わせて彼らの恋愛戦術は日々練られ試され磨かれているので、やはりやり手の男は飄々とかわしていく。

(ショボいパンピーは、ヤリたいがために「彼女になってほしい」「付き合いたい」と嘘を吐いたり、「好き」「愛してる」とを使ったりするが、ヤリチン界隈では指を刺され嘲笑される行為だ、)

 

そしてそうやって女を飄々とかわして簡単にいなす余裕のある振る舞いもまた、「モテる男感」(遺伝子戦略上、女の本能にとってはとてつもない魅力なのだ)がしてキューーンと子宮に突き刺さり、「モテる男が好き」と「一緒に子供を育ててくれる男が好き」の間で女の子は揺れに揺れに揺れ動き、大いにうーんと悩んだ結果、ヤリチンに口説き落とされ一晩をともに過ごしたりする。

 

ここで(いろんな意味での)挿入歌タイム。

 

たまんないね。

 

 

 

「セックスした男に情が湧く」というのも女の子の大きな特徴だ。カラダの奥を突かれた結果、彼氏ならもっともっと好きになるし、「ちょっといいかも」くらいの男だったとしても一気に愛情が溢れ出してくることがある。

 

これもセックスした後の男を繋ぎとめようとする女の本能で、子供を一緒に育ててね!という精神的だいしゅきホールド(蟹挟み)が脳みその仕組みとして無意識に発動する。各種ホルモンや脳内物質の大量放出が、女の子を"好き好きモード"に至らしめる。

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ヤリチンがメンヘラに遭遇しやすいように思われるのはこういった女の子の脳の仕組みを無意識にハックしてしまっているからだ。モテる優良遺伝子だから「絶対に手放したくない!」のに、セックスだけして好きにさせておいて、「私のことどう思ってるの?」と聞いても彼らはゴニョゴニョとはぐらかしてはフッ消えて、ちっとも安心させてはくれない。

いろんな女の元へ陰ながら渡り歩いていて、たまに自分のもとへ帰ってきては、また、好きにさせる。モテる男=遺伝子的に優良だから孕ませてほしいそして何とかして繋ぎ止めたい。そんなことを本能的に渇求した結果メンヘラってしまう。

 

いつもハグしていて欲しいのに、ずっと腕枕していて欲しいのに、いつまでも離れないでいて欲しいのに、朝になったら微かな温もりを残して消えている。。。

 

ここで再び一曲。

 

ジーとくるね。

 

 

 

長々と書いてきたが、以上の理由で、女は本能的にセックスを渋る。

「知り合ったばかりだから・・・」「なにか危ない気がするから」「彼氏としかそういうことはしない」「○○くんとはそういう関係になりたくない」

こういった言語表現はすべて「なんか嫌だ」というキモチを口でアウトプットする際に言語化されたものであり、「なんか嫌だ」という拒絶感情の元をたどれば、「本能」というところに帰着する。

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つまり、この「オンナの本能」というものに対してアプローチをかける、というのが最もエフェクティブな恋愛のやり方であり、あの子の落とし方となる。

 

本能を口説く。文字では口説く、と書いているが言葉を介して丸め込めといっているのではない。ひとつひとつ「付き合う」とか「セックス」が嫌な理由を潰していって、論破されて相手が口ごもったところを「俺の何がダメなんだよ??」みたいに言う男は何も分かってない。

 

恋愛は "本能" でやるものなのだから、"アタマ"に訴えかけても無駄だ。

 

人間は理性では人を好きにならない。条件検索のようなことをして、「○○さんはいい大学を出てるし、立派な企業に勤めてるし、優しいし、精悍な顔つきだし、人当たりもいいし、あなたに一途だし、とても良い人なのになぜダメなの?」とお見合いおばさんのようなことを言っても無駄だ。嫌なものは嫌だし、なんか違うと思ったらなんか違うのだ。

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「人間は動物とは違って理性があるのだから」と言って、ここまで俺が書いてきたような本能論のようなものを否定する人たちは、理性を働かして人を好きになるなんてことがあるのだろうか?

 

「人柄に惹かれました」「才能に惚れました」すべて、本能由来だ。理性の分野で思考して、脳内でデータ照合をするように人を好きになったわけではない。そのようにして恋愛感情は湧かない。人間として尊敬できたり、いい人だなぁ、親しくしたいなぁと思っても、「異性」として意識して、恋い焦がれるようになるためには理性の範疇にはないもうひとステップが必要だ。

 

 同様に、金持ちがモテる、というのもリソースを多く所有するために自身や子供👶を保護&扶養できる能力が高い = 好き!という本能的な部分に結びついており、理性に基づくデータ的な判断ではない。

(あるいは、金持ちになる人種自体が人間社会における“ボス”であり、遺伝子拡散能力の高さに惹かれている可能性もある。これも本能だ)

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長くなってきた。そろそろまとめよう。

 

 

■オンナはなぜ男とのセックスを渋るのか

非モテ遺伝子の拒絶

→本能的に、モテない男の子供は孕みたくない。遺伝子戦略上不利になるから

非モテ臭を出さない。ハアハアと欲求不満感を出すことは最悪。「セックスが満ち足りている」という余裕と落ち着きを持って女の子に相対する。定期的に会って抱ける子がいると一気に振る舞いに余裕=モテ感は出てくるだろう(既婚者がモテるのと同じ仕組み)

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*煙草を吸う男がモテるのは、そこに"余裕" を感じるからだ

 

 ・信頼関係の構築不足

→フィーリングが合って、心の深いところで繋がっていると思えないことには、本能的に体を許したくない。

⇒時間は問題ではない。ラポール (臨床心理学用語、心が通い合っている状態)を築けているかどうかが大切。口説き慣れている男はこれを短時間で築くのが上手い。時間をかけすぎると「友達フォルダ」に格納されるので注意。

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*アナ雪のハンス王子は、出会ったばかりのアナに共感を重ね、感情を共有し、瞬く間にラポールを築き上げた。

 

 

・「友達フォルダ」に入っている

→後日また書きます。

 

そもそもの妊娠リスク(±が激しいという、金融経済用語的な意味でのリスク、だ)ヘッジ

→コンドームを着けるから妊娠はしない、といくら口で説明しても、本来は子供を作る行為だ、女の子は大きな生殖リスク(±)を目の前にして本能的に躊躇いを覚えるそれを理解して女の子のキモチに寄り添い、不安を和らげるような態度を取ろう。

そのソリューションとしては真剣さだけでなく、ロマンチックなムードを作りあげる(手を繋ぐ、ハグするなどの身体接触が効果的だ、)ことだったり、あるいは茶化して楽しい気分にさせる*ことも効果的だ。女の子をリラックスさせてあげよう。 

 

*よく馬鹿にされるバカみたいなホテルへの誘い方(休むわけないのに「ちょっと休まない?)」「外じゃ寒いし、ゆっくりできるとこでアイス食べようよ」「俺○○ちゃんと枕投げしたいんだけど(笑)」といった謎フレーズ)は、笑わせたりツッコませたりして女の子の緊張を解くことが目的なのだ。f:id:nonnojoshi:20171215081224j:image

 

■オンナの本能のハックの仕方  

・女の子の「男フォルダ」に入る

 

・欲求不満の非モテではないことを示し、セックスの足りたモテる男であることを匂わせる振る舞いをする

 

・会話を交わす中で、話の掘り下げと共感でラポール(心が通い合っている状態)を形成し、仕上げていく

 

・コトバではなく身体接触を使いスイッチを入れる

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この辺はいつかまた、別のエントリーでじっくり語ろう。

 

 

長々と語ってきたが、結局これがすべてだ。日本で最も有名な青年失業家、田中泰延センセイのツイートより。(@hironobutnk)

 

なにかを簡潔にまとめた言葉は、つねに世界のどこかに転がっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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・「マジメで誠実で正直な人」が非モテ化するのは、自らの欲求に対しては「不真面目で不誠実で不正直な人」だから。──副題:非モテを“地獄”に追い込むルサンチマンニヒリズム──
https://www.fightclubjp.com/entry/2018/02/02/223013

 

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