恋愛とは強迫神経症である
以下の記事への挿入物です。
・モテ男が仕掛ける「Want」ゲーム、非モテ男がハマる「Like」ゲーム(ドーパミン流派 VS. エンドルフィン流派)
*恋愛とは強迫神経症である(Bartels&Zeki, 2007)
──バーテルズとゼキの研究によれば、ヒトの脳は恋愛感情の沸出によって、扁桃核と頭頂-側頭結合部の機能が抑制される仕組みになっているようだ。
扁桃核は不快を体験する脳領域で、頭頂-側頭結合部は日常の物事の総合的かつ理性的な判断をつかさどる部分だ。
ゼキ博士は “恋愛”とは一種の強迫神経症なのだと主張している。
恋愛時のドーパミンの急上昇は、セロトニンの極端な低下とカップリングしていて、この反応は強迫神経症そのものだという。
恋愛感情を喚起された人間のアタマには「こだわり」や「執着」、「観念的固着」が生じており、これは脳fMRIでみても強迫性障害患者のそれとそっくりなのだという。
▽強迫性障害の2つのファクター
1.強迫観念(Obsessions)
──不合理な思考を、意に反して繰り返してしまう
「モノが汚くないか??(潔癖症)」
「カギをしめたか??(確認強迫)」
「要るものを捨ててしまわないか?(ゴミ屋敷)」
「モノがいつも通りの場所にあるか?(不完全強迫)」
「知らないうちにヒトを傷つけてしまってないか?(加害妄想)」
──このように、ある不快感や不安感を生じさせる観念(侵入思考)をひたすら反復してしまう。
普通の人がそれを大して気にせずにいられるか、そのうち忘れてしまうのに対し、強迫性障害の患者は、これが強く感じられたり長く続くために強い苦痛を感じる。
2.強迫行為(Compulsions)
──不合理な行動を、意に反して繰り返してしまう
1のような観念思考は不快であるために、それを打ち消したり、振り払うための行為を行う。
強迫観念同様に不合理なものだが、それをやめると不安や不快感が伴うためになかなか止めることができない。
──「手を何度も何度も洗う。紙幣や通貨も汚いという理由で除菌スプレーなどを必ず吹きかける」
「カギ、ガスの元栓、電化製品のスイッチなどを確認するために何度も家に戻ってきては執拗にチェックする」etc...
──うーん、メンヘラ。
相手からのLINEの連絡がいつもはすぐ返ってくるのに今日は返ってこないとか、
毎日「好き」と言ってくれなきゃ安心できないとか、マジで恋に落ちた人間、類似症状でちゃってんなぁ。
ちなみに、精神療法としては曝露反応妨害法─暴露療法(Exposure therapy)と儀式妨害の合わせ技─なるものが効果的らしい。
このセットにより、
- 時間経過とともに不安や不快感が減ることを学ばせる
- エクスポージャー後に強迫行為を行わなくても恐れていることは実際起きない、強迫観念は気にする必要がないものだったことを学ばせる
これは男の恋愛テクとして──ただの経験論ではあるが──彼女のメンヘラ化を防止するためにも、十分用いられるやつだ。
まず男は、「不安だ」というオンナの子の感情にいちいち取り合わない(共感しない)ことが第一である。
オンナに不安だ、としきりに言われても「そんなに好きなの?空気読めてないかもだけど俺はめっちゃ嬉しいw☺️ ありがとね、いつも○○が支えになってるよ」と返していく。
もし、そこに同調すれば、恋の強迫神経症は悪化してしまう。
潔癖症患者が「バイキン怖い、洗わなきゃ😭」っつってきた時に「バイキン怖いよね、インフルとかも流行ってるし😰」とその妄想に共鳴するのは最悪だ。
──また、メンヘラ的なLINE大量送信に対しても、そのペースにこっちはお付き合いしませんというきっぱりした対処が必要になる。
「日中は集中したいからLINEは見ないようにしてる(する)」と相手にちゃんと伝えて、緊急性のある内容以外はソッコー返信はしない。
そして朝と夕方など、決まった時間に相手に返信を送るようにする。
相手は「送ったLINEがすぐに返ってこない」という状況に日中はエクスポージャーされることになる。
だが、こちらがきっぱりとした態度をとる事で強迫行動(LINEの大量送信)も行えないようにする。
はじめは相手も不安不安不安不安・・・・となるだろうが、
そのエクスポージャー後の夕方にでも「おつかれ!」と返信するのを日々[保障]しておくことで、
やがて相手の強迫観念(気持ちをつねに確認しないと!!)は薄れていく。
──手厳しいやり方だが、相手の強迫観念/行動に取り合わないこと、そしてそれが加速する前に未然に防いでおくことが、結局はふたりの関係を長続きさせる事に繋がるだろう。
──もしキミがあの子との“ ラブフォーエバー” を望むなら、強迫的な関係性は、できるだけ早めに(いつか)清算しておかなくてはいけない。